宣言解除の今こそ「複合災害」に備えよ(Be prepared for “compound disasters” in the covid-19 pandemic)

みなさん、こんにちは。

コロナウイルス感染拡大前よく言われていた「自己責任」という言葉が、最近ほとんど耳にしなくなりましたね。なぜなんでしょう。

一律10万円配布の「特別定額給付金」は、自己責任を超えた災害に対しては国が支援することを示しました。財源は国債発行。10万円はありがたいですが、単なるばらまきです。国民は自粛モードで消費にはなかなか結びつかないので、経済政策にはなりません。私たちの税負担等で帳尻合わせする日が、必ず来ます。

今回のコロナ禍で一つ明らかになったのは、私たちの社会は自己責任では完結しないことです。医療制度の恩恵という社会が存在しなければ、自分の命・健康を保つことはできません。コロナ危機はそのことを証明しました。

一人一人が自己責任を問われる社会から、お互いがつながった社会的存在であることがより強調されるコロナ後社会への、脱皮につながれば良いと思います。


私の野菜畑です。今年は馬鈴薯を10キロも植えました。

一方報道はされていませんが、塩山市民病院も含め市内のクリニックや歯医者さんも、経営が苦しくなっていると思います。コロナ感染を恐れて受診を控える人が多いからです。苦境に陥っている地元の病院やクリニックをどう支援するかも、市当局は考えねばなりません。市民の命・健康維持に直接つながるからです。

さらに、今後台風や集中豪雨による自然災害が起きたとき、甲州市内も感染症との複合被害に見舞われかねません。ソーシャルディスタンシング(社会的距離)も取りにくくなり、感染爆発の危険性も高まります。

避難所としての学校体育館だけでなく、教室等も使用しなければならなくなります。感染者間の距離を確保するにはついたても設置し、感染疑いのある人の部屋を分ける必要も出てくるからです。そうすると、従来の災害対応マニュアルでは間に合わないばかりか、新たな対応を準備しないと感染爆発を招きます。

残念ながら、緊急事態宣言以来、甲州市の取り組みにはほとんど見べるきものがありません。富士吉田市は4月10日の時点で、4万8千人の全市民に1万円給付を決定しました。約5億円かかります。基金が45億円もあるからできることです。数年前19億円あった基金は今やほとんど底をつき、税収不足で危機的財政状況の甲州市に、富士吉田市の取り組みはまねできません。しかし、今後の自然災害シーズンを前に、コロナ禍が小康状態の今こそ、来たるべき「複合災害」に備えた取り組みを県内トップで行うような、市民が安心を実感できる施策に率先して取り組んでほしいと思います。

自然災害であれ感染症対応であれ、財政力を上げる努力の上に、市民の命と安全を守る知恵と情熱こそが、地方自治体には求められます。それこそ、市民に最も近い行政の存在理由ですから。

今月はあまり歌が浮かびませんでした。拙い歌ですが。

   不要不急と言われて 気づくらむ
      必要必須が何たるかを

     Referred to non-essential outings or whatever, one would recognize
                            what may be essential for one’s life.

それでは、また。
素敵な1日をお過ごしください!
See you. Have a splendid day!
(A plus tard. Bonne journe’e!)